fiddling, writing

へっぽこフィドル弾きceadの落書き帖です。

Since 2008.01.11, Last updated on 2010.08.25

直訳すると "妻を埋葬し、その墓の上で踊った" 。 とんでもない悪妻から解放された喜びの踊りという可能性もありますが、私としてはダンス好きだった妻を偲んで一人ひっそりと踊る老人という絵をとります。

埋葬のあとなので夕方以降。老人なので速いステップは難しいでしょう。訥々と響く靴音。月夜だとfairy tale的な色が強くなりすぎるので、小糠雨のそぼ降る灰色の風景あたりでいかがでしょうか。

The SessionではD minorG majorD majorといろんなバージョンの楽譜が投稿されていますが、D mixolydianで弾かれることが多いようです(D mixolydianとD majorは実質同じバージョンですが)。D minorやG majorのバージョンはフィドルならなんとなりますが、他の楽器に嫌がられるでしょう。

Gallagher's Frolicsの参考音源としてI Buried My Wife and Danced on Her Grave / Gallagher's Frolicsのセットを紹介していますが、この組み合わせだとFrolicsはwake(※)と解釈できます。アイリッシュ・トラッドのタイトルをあまりまじめに受け取っても仕方ないですが、セットによって見えてくる情景が変わるというのも面白いかな、と思います。

※wakeはアイルランド式のお通夜。詳しくはこちらMurphy'sのセッションのコアメンバーであるマチューさんのセッション日記の17 Jan. 2010の項に、Murphy'sで行われたwakeの様子が書かれています。

この曲は通常jig扱いですが、Fiddler's Companionの記述によると、本来は6/8のairのようです。ただ、

The air is the vehicle for the song of the title.

と定義されていますので、 "jigなんだけど歌詞が付いてるのでair扱い" ということかもしれません。私は所詮半可通なのでこのへんの感覚がよく分からないですね。

音源 etc.

(IN THE RIGHT KEY) I buried my wife and danced on her grave:
フィドル・ソロ。(IN THE RIGHT KEY)とあるのは、この人はAパートだけD minor(たぶん・・・)になったバージョンもアップロードしているためです。

I Buried my Wife - Irish Jig:
こちらもフィドル・ソロ。軽快なテンポで随所に変奏も入っていて参考になります。

TradLessons.com - I Buried my Wife (Uilleann Pipes):
オンライン・レッスンのサンプル動画です。普通に演奏したあと、テンポを落として演奏してくれます。イーリアン・パイプのオンライン・レッスンというのがマニアックでいいです。

I Buried my Wife and Danced on her Grave:
ピアノ・アコーディオンのソロ。ローティーンぐらいに見えますが、かなりの腕前です。

コメント

  • hiro :

    wakeの記事を読みました。

    今年の1月GALWAYで泊まったホテルにパブがありまして、昼3時くらいだというのに地元の老若男女でいっぱいだったのです。
    で、ホテルの人になんかのイベント?って聞いたら「今日お葬式があった」というのです。
    音楽やダンスはやってなかったのですが、みんなワイワイと飲み食いしてました。
    その後、街中のパブに行って夜中近くに帰ってきたら。。。まだホテル内のパブでみなさんにぎやかにやっておられました(子供もいたよ)
    アレがwakeというものなのですね~、いやぁ納得しました

  • cead :

    >> hiroさん

    現地で遭遇されましたか。遠方から来る人いるでしょうし、ホテルのパブは会場にもってこいなんでしょうね。

    弾きに来てくれとリクエストされたときは、「え、そんな場で普段どおりダンス・チューンとかやっていいのか?」と驚いたんですが、当日の雰囲気を見て納得しました。さすがに締めはlamentになりましたが。

    セッションではダンス・チューンを弾きますし、セッション以外で弾くときもダンスの伴奏などで、やはりダンス・チューン。ついついダンス・チューンにばかり目が行くんですが、wakeに参加して、弾く機会は少なくてもlamentも重要なレパートリーなんだと感じました。
    うまく書けないですが、にぎやかしだけが楽器をやる人間の役割ではないんだな、と。やっぱりセッションやケーリーよりも、リクエストに応えたいという気持ちが強くなりますしね。

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