いつだったかはきれいに忘れてしまいましたが、大森ヒデノリさんのワークショップで教わったjigです。D myxoridian(キーがDのミクソリディア旋法)の曲で、何やら不思議な響きが魅力です。
タイトルにあるhagはケルトの伝説によく登場する妖怪で、日本の書籍ではハグとそのままカタカナ表記したり、魔女、鬼婆と訳されたりします。牛乳やバターを盗んだり、眠っている人に悪夢を見せたりします。昔は金縛りをhagridden(hag-ridden)と言ったそうですから、その存在がリアルに感じられる妖怪だったのでしょう。
churnは大型の牛乳缶のことで、動詞としては "(牛乳やクリームを)かき回す" 、 "バターを作る" といった意味があります。
ということで、 "Hag at the Churn" で、バターを盗むために大きな牛乳缶を覗き込んでいる奇怪な老婆の姿が目に浮かびます。なぜこんなタイトルがついているかというと、牛乳を攪拌してバターにする仕事が終わった後にhag除けのおまじないとしてこの曲を演奏したからだそうです。おまじないの最中に出て行く女性がいると、それは悪い徴なのだとか。
タイトルにhagを冠した曲は他にもいろいろありますが、D mixoridianの曲が多いのが面白いです。hagはmixoridianの曲が苦手なのかもしれません。響きが独特なだけにセットにしづらいですが、例えばThe Sessionではコメント欄で次のようなセットが紹介されています。
Hag's Purse - Hag at the Spinning Wheel - Hag with the Money - Hag at the Churn
Hag at the Churn は has a great "circular" quality(延々と繰り返したくなる曲)だから、この後は何も続けられないという趣旨のコメントを残している人が複数いますが、私も同感です。たまたまなのかどうか、大森さんのセットでもHag at the Churnが最後です(大森さんのサイトの "アイリッシュ・フィドル" ページより)。
そして延々繰り返していると妙な気分になってくるのも、おまじないの曲ならではでしょうか。
音源 etc.
Hag at the Churn:
芸達者なおじさんによるフィドル・ソロです。繰り返すたびに少しずつ違う変奏をしているので参考になります。
Demo for KS_D_HagFraharsMerrily.mov
:
スモール・パイプスのソロ。3曲セットの1曲目が Hag at the Churn です。
コメント
うっわ~、この曲の解説が来るとは…マニアック過ぎる(笑) この曲大好きなんですが、オキャ会近辺では、しゃおさんくらいしか追随してくれないんですよね~^^;
このタイトルの「Hag」って、あのオバケの「Hag」だったんですね。知りませんでした。実はこの「Hag」には嫌な想い出が沢山ありまして…かつて「EverQuest」というネットゲームで散々っぱらブッ殺されました(笑) 凶悪な呪文で気がつけばブッ殺されてる有様で、低レベル時には文字通り、悪夢のような存在でした…懐かしい。グラフィックも怖かったんですよ^^;
http://eqbeastiary.allakhazam.com/search.shtml?id=3443
私が持っていたこの曲のイメージとはちょっと違いますが、この情報でまた違ったイメージを持って弾けそうです♪ そういや、この曲のスーパーアレンジ・バージョンも作りかけで放置されてるなぁ…復活させようかな~。
>この曲大好きなんですが、オキャ会近辺では、しゃおさんくらいしか追随してくれないんですよね~^^;
なんとなく、せばさんは好きだろうなと思ってました(笑) でも、確かにあまり聴きませんね。私も教わった後長らく放置してて、ようやく弾けるようになったところです。
これから広めましょう♪
スーパーアレンジ・バージョンもよろしくです。ものすごい期待してますんで(笑)
Ever Questのhagはなんだかゾンビみたいですね。アメリカンなデザインのせい?
hagについてはWikipediaの記事がなかなか面白いですよ。
http://en.wikipedia.org/wiki/Hag