タイトルは「井戸へ水を汲みに」といったところでしょうか。どすん、どすん、と重いリズムの労働歌かと思いきや、鼻歌でも唄いながらスキップで井戸へ向かう姿が目に浮かぶ、えらくかわいらしいメロディのslide jigです。
水汲み=重労働のイメージがあるのですが、昔の人々にはそれぐらいものともしない体力があったのか、これぐらいの自己欺瞞がないとやってられない仕事だったのか、こんなタイトルになった背景に興味があるところです。実はタイトルと曲調にはなんの関連もない、というオチもありそうですけれど。
しかし実際に弾いてみるとなかなか忙しいのです。ワークショップで教わった譜面だと装飾音、カット、ロールが容赦なくちりばめられています。素直に装飾なしにするなり音符を分解して(例えば、付点4分音符 → 4分音符+8分音符)音を増やすことでごまかすなりすれば楽なわけですが、小心なへっぽこでありながらもがっつり見栄は張りたい、屈折した私にはできない相談です。
特にBパートで多用されている付点4分音符には、やはりきっちりロールをかけたいのですが、薬指のカットのタイミングを待ちきれずつんのめりそうになったり、へっぽこならではの難所となります。
ということで、残念ながら鼻歌を唄いながら軽やかに、というわけにはいきません(私は、ですが)。
曲調とタイトル、さらに(しつこいですが私にとっての)難易度の組み合わせから、この曲に対する私のイメージは「真っ白な肌に林檎のような頬の、筋骨たくましい娘さんが手桶を軽々と振り回しながらスキップして水を汲みに行く」というものです(ちなみに、真っ白な肌に林檎のような頬はアイルランドの民話で使われる、典型的な美人の形容です)。ダンス伴奏のテンポで弾く(のを想像する)と、スキップが早送りになってちょっと笑えます。
音源 etc.
私がワークショップで教わったときの譜面はこちらです(紙でいただいたものを記譜ソフトで打ち直しました)。難しいと文句を言いつつも、私はこのバージョンが一番好きです。
原曲は多分、このバージョンだと思います(The Sessionより)。sheetmusicタブに譜面があります。
細部が微妙に違うバージョンで、こういうのも見つけました(The Northern Virginia Irish Sessionの、セッション用曲集より)。繰り返し部分の変奏も譜面に落としてあるので参考になります。
残念ながら音源はいいのが見つかりませんでした。ひょっとするとあまりメジャーでない曲なのかもしれません。そういえば私が持っているCDにも収録されておらず、生演奏でしか聴いたことがないです。
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