Farewell to Erinは世を忍ぶ仮の姿、その正体はFarewell to Irelandです。
IrelandもErinも同じやん、と言いたくなるところなのですが、Farewell to ErinはFarewell to Irelandとはまったく別の曲だったりします。The Sessionのコメント欄を信じるなら、Bothy BandがFarewell to IrelandとFarewell to Erinを混同して、以来それが広まったということです。こうした混乱もtradっぽくて面白いですね。
私はもう長いことFarewell to Erinだと思って弾いてきましたし、周りでもFarewell to Erinで通っているので、今さらFarewell to Irelandと呼ぶ気にはなれないわけですが、ネタとして覚えておくのも悪くないです。
面白いことにThe Sessionでは本来のFarewell to Ireland(私がFarewell to Erinだと思っていた曲)はFarewell to Erinとしてしか掲載されていませんが、本来のFarewell to ErinはFarewell to Erin、Farewell to Ireland両方のタイトルで掲載されています。
さらに、曲自体の由来もなかなか面白いです。タイトルからしてIrishだと信じて疑わなかったのですが、もともとはThe Highlander’s Farewell to Irelandというstrathspey、つまりScottishだったようです。もっとも、もはやstrathspeyの原型は留めていませんし、定番tuneとして定着しているのでIrish tradなのは確かです。
有名曲なので楽譜はあちこちで見つかりますが、前述のThe Sessionに掲載されているバージョンが一般的だと思います。私がセッション仲間と一緒に弾いているのはこのバージョンです。4パート構成の長い曲で、大勢のプレイヤーがお気に入りの曲としてさまざまなアレンジを試みてきた結果今の形に落ち着いたであろうことが想像できます。
私はセッションの最中に音を拾っているうちになんとなく弾けるようになったので、実は楽譜を見ながら練習したことがありません。もっとも、耳から入っただけにおかげでいまだに細部が怪しくて、冒頭部分ではいきなりThe Pride of Petravoreと混じらないかどきどきしながら弾いています。
音源
- Aidan O'Neill on Irish Fiddle
- この動画はアイルランド文化の周知活動を行う非営利団体Comhaltasがyoutube上のチャンネルで公開しているものです。このチャンネルはコンテストでの上位入賞者の演奏など、お宝動画がたくさんあってお勧めです。Comhaltasのサイトでも楽器別、曲別、演奏シーン別に整理された動画が公開されています。
- FAREWELL TO IRELAND
- 雰囲気の違うアレンジで、面白いです。
- Irish Fiddle Reel - Farewell To Ireland
- パブ・セッションでの演奏。私の感覚だとこれが一番オーソドックスな演奏です。
- Farewell to Ireland (Irish Reel) on STL Triple Ocarina
- オカリナでの演奏。長い前奏がついた独特のアレンジです。オカリナでアイリッシュを演奏する人がいるのははじめて知りました。
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