ここ数年、日本でもフィドル人気が盛り上がってきており(?)、 "フィドラー" のCDが店頭に並んでいるのもよく目にするようになりました。また、小規模ではありますがフィドルをテーマにしたイベントもぽつぽつと開催されています。
とはいえ、多くの人にとってフィドルというのはまだまだ耳慣れない言葉だと思います。
英和辞典で"fiddle"を引いてみましょう。名詞、動詞の2種類の使い方があります。
まずは名詞としての"fiddle"から。
1.バイオリン(violin よりくだけた、あるいは多少おどけた言い方)
庶民的バイオリンといったところでしょうか。
実は楽器自体はフィドルもバイオリンも同じものです。区別は使われ方で、伝統音楽、民俗音楽を演奏する場合などは、たいていviolinではなくfiddleと呼びます。
レパートリーだけでなく、奏法も少し違います。装飾音を多用し、ポジション移動やビブラートなどの難しいテクニックはあまり使いません。アップテンポのダンス曲を弾く機会が多いので、ややこしいことをしている暇がない、ということで発達した奏法だと思います。
2.詐欺、ぺてん(swindle)
すごいのがきました。なんちゃってviolin、というニュアンスからでしょうか?
フィドルは昔から庶民の楽器だったわけですが、庶民ですからちゃんとした職人の作った高価なバイオリンは買えません。どうしたかというと、家具職人など手先の器用な人が見様見真似で作ったものを弾いていたそうです。
バイオリンは登場してすぐに貴族のサロンの花形となりましたが、やはり「下々が我々と同じ楽器を楽しんでいるのは許せん!」ということで、violinとfiddleをきっちり使い分け、かつfiddleに下賎な連中の紛い物の楽器というニュアンスを植え付けるべく頑張ったのでしょうか。
その甲斐あって(?)か、fiddleはよくない意味に使われることがよくあります。例えば、 have a face as long as fiddle は「ひどく浮かぬ顔をしている」という意味になるそうです。
ちょっと涙がにじんできます。
では、気を取り直して動詞としての"fiddle"です。
1.バイオリンを弾く。
これはそのまんまです。violinは動詞としては使えませんので、面白いですね。fiddleの方が用法が広いのは、それだけ身近でよく使われる言葉だった、ということでしょうか。そういうことにしておきます。
2.手遊びする、(ものを)いじくる、(余計な)手を入れる、もてあそぶ <about, around>
3.(あてもなく)ぶらぶらする <about, around>
このブログのタイトルを"fiddling, writing"とした趣旨を、なんとなく感じていただけるかと思います。
最後に、もう1つ載っています。
4.だます、ごまかす
・・・それでもめげずにfiddlingに励むわけです。
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